HSC/HSP家族の会

勉強会、活動報告等

第3回HSC勉強会 開催報告 2022年8月7日
2022年8月7日に第3回HSC勉強会をZoomで実施しました。
HSCを持つ保護者を中心に、保護者19名、支援者・教育関係者8名、学生(高校生含む)8名、その他3名の計38名にご参加いただきました。皆さん、いつもお忙しいなかご参加いただきありがとうございます。

今回はHSCと不登校をテーマに、元小学校の校長先生に学校での支援と保護者への助言をお話しいただきました。

子どもはほぼ毎日学校に行っていますが、親は学校内でどのような情報共有や対応を行っているか、なかなか見えません。

先生からは学校の組織としての対応と、職場の先生が同じ目的を共有することの大切さを最初にお話しいただきました。

次にHSCへの関わり方として、「先生に愛されている」と感じさせる工夫、先生も一緒に頑張っていくことを伝える、褒め言葉の大切さ、特に具体的に主語を明確にして褒めることについてレクチャーがありました。

また、「学校に行きたくない」という言葉が聞かれた時は、まず、親自身が心のゆとりを保つことを心掛け、これまで通りできるだけ穏やかに過ごそうとすることが大切。なぜ学校に行きたくないのかを見極めることが大事とのことでした。

特に、HSCの不登校の原因に「先生が怖い」というケースは、やはり多くあるとのことです。そのような時は、すぐに学校に相談して欲しいとのことです。担任が原因の場合はなかなか言えないと思いますが、担任ではなくても教頭先生でも校長先生でもスクールカウンセラーでも保健室の先生でも誰でも良いので、自分が伝えやすい学校の先生に伝えてくださいとのことでした。

もちろん、学校は様々ですし、先生も様々ですので、一概にうまくいくとは限りませんが、伝えなければ何も変わりませんので、まずは「子どもの様子を学校に伝える」ことが保護者の役割ではないかと思いました。

私は高校の時に不登校を経験していますが、そもそも不登校というのは子ども達にとって自然なことではないかと考えています。まずは周りの大人が冷静になることが大切ですね。

とは言え、不登校になると親は焦りますし、不安も大きくなります。
今、不登校や行き渋りのある子どもへの関わりで悩んでいる方も多いので、同じ状況の方同士で気持ちや思いを話せる場と言うのも重要だと思います。

ただ、不登校の要因は本当に多種多様で、かつケースバイケースなのです。HSCは不登校のリスクの1つの要因に過ぎません。

不登校になる前でも、不登校中でもHSCの特性を理解することが、やはり重要だと思いますので、今後もHSCの関する勉強会を開催していきたいと思います。

後半はHSC/HSP当事者の学生に自分の特性と保護者の関わりで良かったこと、困ったことを話してもらいました。

小さい頃から集団が苦手であったこと、他人の顔色をうかがっていたことを話してくれました。

そういったなかで、常に親が自分の味方であったと語っていたのが印象的でした。落ち込んだ時や失敗した時は、もっと頑張れではなく「私はあなたの応援隊長やから」と支えてくれたというのが印象的でした。

ちなみにご両親の夫婦喧嘩がとても辛かったと話していました。これは子どもがいるご家族にはグサッとくる言葉でないでしょうか。私もつくづく夫婦喧嘩はやめようと思いましたが、毎回、そう思ってはやってしまって後悔しています。

また、真面目でひといちばい頑張らないといけないと考えいているので、自分から休むことができず、「休んでいいよ」の言葉で休むことができる、というのも大切なポイントだと思います。

自分の特性を受け入れつつ、悩みながらも前向きに生きている学生の姿を見ると、立派で胸が熱くなると同時に、HSCでも大丈夫なんだと安心感が得られます。
その背景には、自分自身の性質を受け入れてくれた保護者と周りの大人の存在があるのではないかと感じました。

学生のお話が参考になるというご意見が多いので、やはり当事者同士で話し合える時間がもう少しあればいいですね。

次回、対面+Zoomでグループトークをメインにやってみてもいいかなと思いました。

今年度は、11月20日(日)10時-12時、2月18日(土)10時-12時を予定しています。
また、日が近づきましたらホームページにアップしますので、よろしければご参加ください。

〒662-0827 兵庫県西宮市岡田山7‐54
関西学院大学教育学部
松井学洋研究室事務局
Tel: 0798-52-4416
Email: kg.gm.lab★gmail.com
※メールアドレスは@マークを★に変えてあります。

第3回HSC勉強会 ※終了しました。
保護者、当事者を対象にZoomでHSCの勉強会を2022年8月7日(日)に実施します。
HSCへの理解を深め、日々の悩みや不安をお話ししましょう。
参加費無料です。お気軽にご参加ください。

詳しくはこちらのチラシをご覧ください。


参加希望、お問い合わせは下記メールアドレスにご連絡ください。
その際、参加動機を書いていただけるとありがたいです。

〒662-0827 兵庫県西宮市岡田山7‐54
関西学院大学教育学部
松井学洋研究室事務局
Tel: 0798-52-4416
Email: kg.gm.lab★gmail.com
※メールアドレスは@マークを★に変えてあります。

第2回HSC勉強会 開催報告 2022年5月21日
2022年5月21日に第2回HSC勉強会をZoomで実施しました。
今回もHSCを持つ保護者を中心に、保護者26名、支援者・教育関係者7名、学生8名、その他2名の計43名にご参加いただきました。皆さん、お忙しいなかありがとうございます。

HSCでは園や学校への行きづらさを感じやすく、不登校になるケースも多いので、HSCにとって学校は行けて当たり前の場所ではないことを理解し、毎日登校しているだけでもスゴイと褒めることの大切さをお話しました。また、本当に行きたくない時は「休んでもいいよ」と伝え、安心させることが大事かなと思います。

特にクラスの先生が、大きな声で怒鳴る、机を叩くような先生の場合、HSCの子どもにとっては自分が注意を受ける対象でなくても大きなダメージを受けます。「先生、怒鳴らないで」と心から思うのですが、そういった先生は保護者からお願いをしても、なかなか変わりません。そのため、「休んでもいいよ」と安心させること、地道にHSCの特徴を子どもと関わる先生に伝えていくことが必要かと思います。

また、普段から繊細で落ち込みやすいので、保護者は将来が心配で「~すべき」「~しないといけない」と言いたくなります。しかし、慎重で深く考えているので自分なりの意見や要求を持っていることが多いので、子ども自身が「どうしたいか」を尊重し、考えをよく聞くことが大切だと思います。

保護者が「~すべき」を言い過ぎると、子どもが無理に合わせようとし、合わせられない自分に自信を失ってしまいます。自分で決めてやってうまくいった方が自信が持てるし、うまくいかなかった時はフォローしてあげることが大切ですね。

後半は本学の学生2名に当事者として、自分が持つ子どもの頃からのHSCの特徴と苦労したこと、保護者の対応で良かったこと・困ったこと、当事者・保護者に伝えたいことを話してもらいました。自分自身のことを丁寧にわかりやすく話してくれました。大変勉強になったのはもちろん、真摯に伝えようとしてくれている姿に胸が熱くなりました。

今回も参加できなかった保護者の方から、学生が話した内容について教えて欲しいと言う問い合わせがありましたので、学生の許可を取った上で内容を掲示します。下に記載していますので、今後の子どもとの関わりの参考にしていただければ幸いです。

座談会はグループに別れて実施しました。ただ、時間が短かったのと保護者にお任せするグループもあったため、ご不便をかける形になりました。本当は全てのグループにファシリテーターが入って、話を振ることが大切なのですが、準備が不十分でした。Zoomで初対面では話がしづらいのは十分承知していますので、次回は対策を考えていきたいと思います。

今回、ゲストでご参加いただいた京都女子大学発達教育学部心理学科准教授の中井靖先生には心から感謝申し上げます。

HSC/HSP当事者の方、保護者の方、決して1人ではありませんので、みんなで知恵を出し合いながら、子どもへの関わり方、自分自身の理解の仕方を一緒に学んでいきましょう。

もし、HSC当事者の学生に話を聞いてみたいという保護者がおられましたら、HSCHSPお悩み相談室として対応しますので、一度下記までお問い合わせください。

関西学院大学教育学部
准教授 松井学洋
Email: g-matsui★kwansei.ac.jp
※メールアドレスは@マークを★に変えてあります。

第2回HSC勉強会 開催報告 HSP当事者が望む親の関わり
学生の許可を取った上で、学生が話してくれた内容を掲示します。なお、事前の許可なく無断転載、無断使用することを禁じますので、ご注意ください。

【子どもの頃からのHSCの特徴】
1.考えなくていいこと、ありえないことまで深く考えてしまう(行動が慎重)
・友達や先生、家族の何気ない一言を相手が受け取って欲しいこと以上に「ああ言ってるけどほんまはこう思ってるんじゃないかな」「私何か悪いことしたかな」とあれこれ考えてしまう。冗談を本気で受け取ったりする。
・授業を受けている時に「今不審者が教室に入ってきてみんなのことを包丁で刺したらどうしよう」とか通学団で登下校している時に「あの車が私たちに突っ込んでくるかもしれない」と思ってビクビクしたりする。
・一人でよく反省会をする

2.刺激に対して敏感
・大きい音(特に電車の音、交通量が多い道路の車の音、クラクションの音)が苦手
・教室のガヤガヤした感じも苦手
・チクチク、ザラザラする服が苦手
・暑がりで寒がり 暑さ、寒さに敏感
・不安やストレスが頭痛、腹痛、吐き気など体の症状に出る
・光や大きな音が苦手

3.人の気持ちを感じ取りやすい(感受性が豊か)
・家族や友達、先生だけではなく全然知らない初めて会った人の気持ちまで勝手に感じ取る。
・学校で先生が他の子に対して怒っている時に自分は怒られていないのにすごくビクビクして怒られている気になる。
・涙もろい。
・音楽や美術に感動して涙が出やすい

4.人混みが苦手
・全校集会や満員電車など人がたくさんいるところに行くと、汗が大量に出たり、腹痛や頭痛になったり、息が上手にできなくなったりする。
・人混みや3人以上で集まって話すことが苦手

5. 苦労したこと
・疲れやすい。学校に行くだけで、外に出かけるだけですごく疲れる。授業中は、いろいろな音や人の声、においが気になって集中できなかったり、静かな時にお腹が鳴ったらどうしよう、先生に当てられて間違えたらどうしよう、など不安をずっと感じていたりと、とにかく落ち着かない。家に帰ったらどっと疲れが出る。
・人間関係が上手に作れない。友達の表情の変化からいろいろなことを読み取って、話すのが怖くなる。グループでいるときは、どのタイミングで話せば良いか分からなかったり、話す前に「こんなこと言っていいのかな」とあれこれ考えたりしているうちに話が進んでいて結局黙ったままただそこにいるだけになってしまう。
・新しく友達を作るのが苦手で、仲良くなりたいと思っても自分からはまず話しかけに行かなかった。話しかけてくれたら嬉しい気持ちはあるが、話している時も「私と話してて本当に楽しいのかな」「本当は話したくないんじゃないかな」などあれこれ考えて、表情などから相手の気持ちを読み取ろうとしてしまう。

【親の対応で良かったこと】
・毎日「学校どうだった?今日は何したの?」と話を振ってくれたりアドバイスしてくれたりする。
・長期休暇明けなど学校に行くことがとても辛い時には「休んでもいいよ」と声をかけてくれる。
・いろいろな経験をさせてくれたこと。川や山、海などにたくさん連れていってくれた。両親が全力で楽しんでいたのも良かった。家族みんなで自然に触れてワイワイする時間が何よりも好きだった。
・きょうだいや他の子と比べられなかったこと。「お兄ちゃんはこうなのに…」「もう○歳なんだからそれぐらいできるようになりなさい」などは一切言わなかった。
・家が安心できる場所だったこと。両親から「これしなさい」「こうしてほしい」と言われたことがなく、家にいる時はしたいことをしていた。
・私の選択を尊重してくれて、悩みや不安を受け止めてくれた。特に母に学校であった嫌なことや悩み、不安に感じていることをよく話した。その時母は「ようがんばったな。しんどかったな。」と私の話をたくさん聞いてくれて、「お母さんもお父さんも家族みんな、いつでもあなたの味方だからね。」と言ってくれた。
・家族という絶対的な安心できる居場所があったから、外でも頑張れた。そのことを強く感じたのは、いじめがあり辛かった時。学校に行きたくないくらい辛かったが、両親は仕事があるため、気づかれないようにしなくてはいけないと思い、隠し続けた。いじめが発覚した時、母が「辛かったね。気づいてあげられなくてごめんね。いっぱい我慢したね。もう我慢しなくていいからね。行きたくなかったら、学校に行かなくていいんだよ。いっぱい休んでいいんだよ。」「あなたは何にも悪くないよ」と言ってくれた。その時も「みんなあなたの味方だから。お母さんとお父さんが絶対に守るから。」と言い、抱きしめてくれた。そして、冷静に今までどんなことがあったのか話を聞いてくれて、学校に相談してくれていじめはなくなった。

【親の対応で困ったこと】
・家族が不機嫌な時。「あ、お母さん怒ってる。私何かしちゃったかな」と考え込んでしまう。両親も人間なので、ずっとにこにこして楽しい時ばかりではなく、しんどい時やイライラしてしまう時もある。今になればそのことは理解できるが、子どもの頃はそんなことまで考えられなかった
・「そんなことまで気にしなくていいよ」と言われること。「気にするな」と言われても気になるし考えてしまう。そのような自分に対して落ち込んでしまうときもあった。聞いてくれるだけで救われる。
・勉強や部活で困るので中学高校になると「学校に行きなさい」と言われることが増えて少ししんどかった。

【HSC、HSPの当事者、保護者に伝えたいこと】
1.当事者へ
・しんどいと思った時に一人で落ち着ける、好きなことをできる時間や場所を作る
・感情やストレスを溜め込みすぎずに、寝たり散歩したりして発散していく
・自分が持つ特徴によってしんどさや生き辛さを感じることもあるけれど、「HSPだから仕方ないよね」とHSC、HSPの気質のせいにすることで楽になれたり少しずつ自分を受け入れることができる。
・まずは自分と向き合ってみる。そして自分を受け入れて、どうすれば生きやすいか探していく。高3の時にHSPという言葉に出会ってから、私はこういうところがある、こういうことがなかなか上手にできないんだ、でもこうしたら何とかできる、と自分のことを理解し始めた。今は自分の性質を前向きに受け入れて、どう自分と付き合っていくか模索している最中。私のようにHSPという特性を理解することで、自分のことを少しずつ認めて、楽になる子もいるかもしれない。

2.保護者へ
・安心して落ち着ける環境や居心地の良い場所を築く
・話を聴いたり、様子を見ながら少しそっと見守ったりする
・「出来て当たり前」と思ってしまうことも、自己肯定感を高められるように些細なことでも積極的に褒める
・お子さんがある程度物事を理解できる年齢になったら、伝えてみてもいいのではないかと思う。例えば、HSCについての本を置いておいたり、保護者の方がお子さんが見えるところで読んでみたりするなど、お子さんが自分の性質のことでしんどくなった時に見られるようにしておくのも一つの方法かもしれない。
・大人がレールを敷くのではなく、子どもたちを信頼して子どもが生きたいように感じたままにありのままで生きている姿を見守って欲しい。子どもは大人が思っている以上にたくさんのことを考えて、感じて、自分の意思を持っている。それを尊重して、「やってみたい」という気持ちを受け止めて欲しい。でも私みたいに「やってみたいけど、失敗したらどうしよう」「私なんかがやってもいいのかな」って思ってる子もいる。そんな子に対しては背中をポンっと少しだけ押して欲しい。味方がいると分かるだけで心強い。
・つまずいて転けてしまうこともあって、その時はこの世の終わりなのかという勢い落ち込むけれど、それも経験。人より時間がかかっても自分でなんとか乗り越えたり、色んな人に助けてもらいながら何とか前に進める。自分で頑張っている時はそばで見守って、助けを必要としているのなら手を差し伸べて欲しい。
・さまざまな理由で「学校に行きたくないけど行かないといけない」と悩んでいる子もいる。そんな時は「少し休んでみたら?」と言ってあげてもいいと思う。それでも私のように「行く!」と言うのなら見守って欲しい。帰ってきたら「今日も頑張って行ってきたね」と頑張りを認めてくれたら嬉しい。安心できる場所で待っていてくれる人がいると頑張れる。
・ただ、無理に頑張らなくてもいい。「勉強についていけなくなる…」「進路に響いたらどうしよう…」という不安もある。しかし、学校ではない別の場所で自分の生きる場所を見つけている人もたくさんいる。フリースクールだったり、ホームスクールだったり、いろいろな学ぶ方法がある。無理して学校に行ってただ辛い思いをするより、好きなこと、得意なことを伸ばせるその子に合った環境でのびのびと学びたいことを学ぶ道を選んだ方が幸せな子もいる。

第2回HSC勉強会 ※終了しました。
保護者、当事者を対象にZoomで第2回HSCの勉強会を2022年5月21日(土)に実施します。
HSCへの理解を深め、日々の悩みや不安をお話ししましょう。
参加費無料です。お気軽にご参加ください。

プログラム内容
1.HSCの理解と自己肯定感を高める関わり 10:00-10:30
2.HSP当事者が望む親の関わり 10:30-11:00
3.参加者同士で座談会 11:00-12:00

詳しくはこちらのチラシをご覧ください。

参加希望、お問い合わせは下記メールアドレスにご連絡ください。

〒662-0827 兵庫県西宮市岡田山7‐54
関西学院大学教育学部
松井学洋研究室事務局
Tel: 0798-52-4416
Email: kg.gm.lab★gmail.com
※メールアドレスは@マークを★に変えてあります。

第1回HSC勉強会 開催報告 2022年1月8日
2022年1月8日に第1回HSC勉強会をZoomで実施しました。
当日はHSCを持つ保護者を中心に、当事者、教育関係者、支援者を含め、30名以上の方にご参加いただきました。また、今回、Zoomで行ったこともあり、北海道から沖縄まで様々な都道府県からご参加いただきました。

5人に1人がHSCと言われているなか、HSCは決してローカルな問題ではなく、全国に関心を持たれている方がいることを改めて実感した次第です。

プログラムでは、まず松井からHSCの概要の説明を行いました。次にHSPの学生3名から、当事者が望む親の関わりについて話をしてもらいました。今回の勉強会のメインはこの学生からの話だと考えていました。

HSC/HSPの概要は本を読めば理解できますが、当事者の話はなかなか聞く機会がありません。特にHSCの子どもへの関わりについて悩んでいる保護者にとっては、年齢の比較的近い学生から話を聞くことで見通しを立てることができるのではないかと考えました。

自分のことを他人に話すのは勇気のいることですが、学生は、自分の子どもの頃からのHSPの特徴、両親の対応で困ったことや良かったこと、HSC/HSPの当事者、保護者に伝えたいことをしっかりと話してくれました。保護者からも大変勉強になったとの声をいただきました。私も当事者として大変参考になりました。今回、お話をしてくれた学生3名には改めて感謝いたします。

また、短い時間でしたが、Zoomの機能を使ってグループセッションを行い、参加者同士で少し話をできたのも良かったと思います。ただ、もう少しゆっくりと話ができれば良かったと反省しておりますので、次回に活かしていきたいと思います。

今後の勉強会へのご要望として、学校の先生に理解してもらうための方法、不登校への支援、親子揃っての交流などをいただいております。できる限り、皆さんのご要望をテーマに勉強会を定期的に開催したいと考えております。また、個人的には子ども同士が友達になれれば嬉しいと思います。

HSC/HSP当事者の方、保護者の方、決して1人ではありませんので、みんなで知恵を出し合いながら、子どもへの関わり方、自分自身の理解の仕方を一緒に学んでいきましょう。

※勉強会でご紹介した参考図書を載せておきます。
HSCの子育てハッピーアドバイス HSC=ひといちばい敏感な子 明橋大二 1万年堂出版
敏感すぎる自分の処方箋 保坂隆 ナツメ社
繊細な人の心が折れない働き方 井上智介 ナツメ社

第1回HSC勉強会 開催報告 HSP当事者が望む親の関わり
第1回目の勉強会後、参加できなかった保護者の方から、学生が話した内容について教えて欲しいと言う問い合わせがありました。そのため、学生の許可を取った上で、簡単に内容を掲示します。今後の子どもとの関わりの参考にしていただければ幸いです。

【親の対応で良かったこと】
・HSPの長所を認めてくれたこと。
・落ち込んでいる姿を怒るのではなく共感してくれたこと。
・思いに共感してくれたこと。
・この前大丈夫だったからうまくいく、など認知行動療法と似たようなことをされたこと。

【親の対応で困ったこと】
・精神的不安定に陥りやすいところや、涙脆いところなどによるHSPの性質を否定されたこと。
・根性論で話されること。
・「泣くな」など否定的なことを言われること。
・親が機嫌が悪い時に部屋のドアを強く閉めたり、物をいつもより強く置くことが嫌だなと思っていた。自分に怒っているのかも知れない、自分が何か親の気に触ることをしてしまったのかも知れないと思ってしまうし、親の機嫌が悪いことがすごく伝わってきてしんどくなるため、物に当たるのはやめて欲しい。
・親の行動や表情から、怒っていることは分かるのに、尋ねてみると「怒っていない」と言って、怒っているのを認めないのが不思議に思った。自分から見たら怒っているのがすごく伝わってきているのに、なぜ認めないのか疑問に思った。また、自分が何かしたから親を怒らせてしまったのかも知れないと考えてしまうため、何かあったのなら言って欲しい。
・自分の意見を言葉にする時に毎回涙が出てしまうが、親が最後まで話を聞いてくれた時はとても嬉しかった。話を遮られるのは誰でも嫌だと感じると思うが、私の場合、嫌というよりも「自分は受け入れてもらえないのだ」と感じてしまうため、お子さんが頑張って自分の気持ちを伝えようとしている時は必ず最後まで話を聞いてあげて欲しい。

【HSC、HSPの当事者、保護者に伝えたいこと】
・HSC、HSPは長所が沢山ある。
・5人に1人が当てはまると言われているため、決して孤独ではない。
・HSPのせいだと思うことで、自分を責めずに楽になることもあること(HSPを逃げ道にする)。
・私だけじゃないと気にしないこと。
・HSPでない人からは理解されにくいが、見た目以上に心や頭の中で考えていることが本当に沢山ある。そのしんどさが日々積み重なって、ある日、急に涙が止まらなくなったり、しばらく休んでいたくなることがある。私の場合はアドバイスなどは無くても話を聞いてもらえるだけで気持ちが軽くなるため、お子さんと積極的に会話をして欲しい。
・HSPは相手の表情などから色々なことを感じ取るが、私の場合、ネガティブな方に強く考えてしまうため、完璧に相手の気持ちを読み取っている訳ではないと思う。お子さんには保護者の方の気持ちも伝えるようにしてもらいたい。
・HSPはしんどいことの方が多く取り上げられるが、自然を全身で感じることができたり、周りがあまり気づかないことに気づけたりするなと、素敵な部分も沢山ある。
・保護者の方にはいつも子どもの味方であって欲しい。
・HSC、HSPは自己肯定感が低い傾向にあるため、温かく包み込むような関わりをして欲しい。

第1回HSC勉強会 ※終了しました。
保護者、当事者を対象にZoomでHSCの勉強会を2022年1月8日(土)に実施します。
HSCへの理解を深め、日々の悩みや不安をお話ししましょう。
参加費無料です。お気軽にご参加ください。

プログラム内容
1.HSCの理解と支援 10:00-10:30
2.HSP当事者が望む親の関わり 10:30-11:00
3.参加者同士で座談会 11:00-12:00

詳しくはこちらのチラシをご覧ください。

参加希望、お問い合わせは下記メールアドレスにご連絡ください。

〒662-0827 兵庫県西宮市岡田山7‐54
関西学院大学教育学部
准教授 松井学洋
Tel: 0798-52-4416
Email: g-matsui★kwansei.ac.jp
※メールアドレスは@マークを★に変えてあります。

HSC/HSP家族の会について
世の中には人一倍敏感な子どもたちがいます。また、大人でも人一倍敏感な人がいます。
このような人たちは、深く考える、過剰に刺激を受けやすい、共感性が高く、感情の反応が強い、ささいな刺激を察知するの4つの気質を持っており、子どもの場合はHSC: Highly Sensitive Child、大人の場合はHSP: Highly Sensitive Personと呼ばれています。
HSPは、アメリカの心理学者、エレイン・N・アーロン博士が提唱した概念です。

【HSC】ベネッセ教育情報サイト HSCとは?
https://benesse.jp/kosodate/202001/20200114-1.html

【HSP】NHK ハートネット これだけは知ってほしい!“HSP”のこと
https://www.nhk.or.jp/heart-net/article/451/

HSCには以下の特徴が見られます。
(HSCの子育てハッピーアドバイス 明橋大二 一万年堂出版)

・あらゆる可能性を考えるので不安になり、決断や行動するまでに時間がかかる。
・他の子ども達が5や8の刺激が、HSCの子どもでは100に感じる。
・友達や家族、初めて会った人でも、つらい思いをしている人の気持ちがよくわかる。
・他人が怒られていると自分も怒られているような気持ちになる。
・小さな物音、微かなにおい、置物の位置など周囲の変化に敏感に気づく。
・声のトーン、表情、仕草から相手の機嫌や感情を読み取れる。

これらは持って生まれた気質で、大人にってから急にHSPになるものではなく、生まれた時からHSCで、成人期を迎えるとHSPになります。

HSCの子育てには悩みが尽きません。病院での注射や歯医者の治療でパニックになる、いつもと違う予定になると何度も確認してくる、ささいなことですぐに泣いてしまう。
親からすると「それくらい我慢したら」「もっと強くなりなさい」と言ってしまいそうになります。
しかし、HSCにそういった言葉や叱責は逆効果で、子どもの敏感さと繊細さを理解し、ありのまま受け入れることが大切です。

また、普段から自己否定的で自分を責めることが多いため、HSCでは不登校、HSPでは抑うつ状態になりやすい傾向があります。
傷つきやすく、些細なことで落ち込んだり、過剰に受け取ってしまったり、うまく対応できない自分に悩みます。そして、生きづらさを感じることが多いです。
私自身もHSC/HSPの当事者であり、なかなか自分自身の特性を受け入れることができませんでした。

HSCの子育てで悩んでいる方、HSPで生きづらさを感じている方、勉強会などを通して、悩みを分かち合い、子どもも家族も自分らしく生きていくための活動を行っていきたいと考えています。

HSC/HSP当事者の方、ご家族の方、興味を持たれている方、是非ご連絡ください。


〒662-0827 兵庫県西宮市岡田山7‐54
関西学院大学教育学部
准教授 松井学洋
Tel: 0798-52-4416
Email: g-matsui★kwansei.ac.jp
※メールアドレスは@マークを★に変えてあります。