勉強会、活動報告等
- 第12回ハロハロ 開催案内 2025年5月24日(土)
- 第12回ハロハロを5月24日(土)14-16時で開催します。
今回は関西医療大学作業療法学科教授で作業療法士の大歳太郎先生に「不器用な子どもの生活に役に立つサポートツール」をテーマにご講演いただきます。日常生活や学校生活で子どもの役に立つツールについて一緒に学びましょう。ご興味のある方はご参加ください。Zoomでも配信します。
詳しくはこちらのチラシをご覧いただき、メールでお申込みください。
場所:関西学院大学聖和キャンパス子どもセンター

学内の駐車場は利用できませんので、車でお越しの際は近隣の駐車場(徒歩8-10分、30分110円)をご利用ください。


関西学院大学教育学部 松井学洋研究室事務局
Email: kg.gm.lab★gmail.com
※メールアドレスは@マークを★に変えてあります。
- 2025年度のハロハロ開催予定
- 2025年度は以下の開催予定です。対面ご希望の方は是非子どもと一緒に関学に遊びに来てください。
Zoomでも同時配信しますので、オンラインでも皆さん気軽にご参加ください。
※開催時間14-16時、対面+Zoom配信で開催。テーマは変更の可能性あり。
5月24日(土)不器用な子どもの生活に役に立つサポートツール 大歳先生
8月23日(土)発達の気になる子どもへの運動指導(親子合同) 井原先生
11月15日か29日(土)発達性協調運動障害の理解と支援 高田先生
1月31日か2月21日(土)学校での不器用な子どもへの支援(予定)
場所:関西学院大学聖和キャンパス子どもセンター
概ね2か月前を目途に募集案内をHP、SNSにアップします。

- 発達支援教室ハロハロについて
- ハロハロは不器用さを基本テーマに子ども支援、保護者支援、支援者養成の3つの目的で開催しています。

<子どもへの支援>
発達性協調運動障害のように生得的な不器用さを持つ子ども達は運動への強い苦手意識を持ちやすく、自己肯定感が低下しやすいところがあります。
ハロハロではスモールステップを基本とした運動遊びを行い、協調運動の発達を支援するとともに、身体を動かす楽しさとできる喜びを感じてもらうことを大切にしています。
活動では学生達が優しく子ども達をサポートしてくれます。
これも子ども達が自分の苦手に対して、保護者以外に「助けてくれる人がいること」「助けや工夫があればできることがたくさんあること」を理解する機会になると思います。

運動面だけではなく、人との関わり方が不器用な子ども達もいます。そういった子ども達のために、集団でのルールのある運動遊びを行い、社会性を育む機会をつくっています。

そして、家庭、学校園以外で子どもが安心できる第3の居場所を提供し、不器用さを理解し合える友達をつくることができればと願っています。
友達同士で共感し合うことができれば、「苦手なこと自体は悪いことではない」と思えるのではないでしょうか。
<保護者への支援>
地域でご家族を支える場合、家族同士、当事者同士をつなぐことが重要です。
親というのは自分の子どもを客観的に見れないものです。私自身もそうです。
誰かと相談することで現在困っている状況を整理し、子どもの「得意なこと」「苦手なこと」を具体的に理解することができます。
それに「悩んでいるのは自分だけじゃないんだ」とわかると気持ちが楽になりますよね。
同じ境遇を持つ親同士で悩みや不安を共有することで、保護者の孤立を防ぐことができればと考えています。
園や学校とのやり取り、進路の選択などは多くの保護者が悩むところです。
そのような時に先輩保護者の体験談を聞くことで、具体的な方法や将来の見通しを立てることができます。

また、大学教員を中心とする専門家から知識提供を受けることで、子どもの特性への理解を深め、育てにくさを感じた時に対処できる力を高めることもできると思います。

困った時に「誰に」「どこ」に相談すれば良いかわかることも、保護者にとって重要なスキルだと思います。
<支援者養成>
ハロハロでは学生にボランティアに来てもらっています。休日に無理を言って申し訳ないなと思いつつ、学生に子どもと遊んでもらうことには大きな意味があります。
学生達は保育や教育を大学で学んでいます。
講義も大切ですが、やはり実際に子ども達と関わってみなければ、その子が何に困り感を持っているのか、何を求めているのかを知ることは難しいです。
学生時代に1対1で不器用さや様々な発達の特性を持つ子どもと遊ぶことで、体験的に子どもを理解することができます。
ベテランのリーダー保育士の保育を見ることも、具体的な関わり方の勉強になります。

また、保護者の話を聞くことで、子どもを育てる親がどのような悩みや不安を持っているのか知ることができます。
それが家族を含めた必要な支援を理解することにつながり、子どもと保護者の多様性を尊重し、支えることができる教員・保育者の養成につながると考えています。
長々と書きましたが、子どものことで困っている方がいらっしゃれば気軽にご参加ください。
一人で悩むのはしんどいので、みんなで考えましょう。
今後も「ハロハロに来て良かった」「楽しかった」と思える場所にしていきたいと思います。
松井学洋
- 第11回ハロハロ 開催報告 2025年2月8日
- 第11回目のハロハロは、対面がご家族5組(保護者8名、子ども8名)、学生ボランティア14名の計30名、Zoomは6名にご参加いただきました。
皆さん、お忙しいなかご参加いただきありがとうございます。
保護者プログラムは、みなとのこども診療所院長の今西宏之先生に「子どもの不器用さの理解と支援」」というテーマでご講演いただきました。

「してあげる」+「できるようにする」+「できなくても生きていけるようにする」という子育ての話、発達外来の現状、療育の役割、親のプレゼン力、学校とのやり取り、不器用さの理解と支援についてお話いただきました。
親としてどうあるべきか、また子どもと関わる上で何を大切にすべきかをとても考えさせられるお話でした。
大変貴重なお話をしていただきありがとうございました。
後半はグループトークを行いました。
今回は学童期の子どもを持つ保護者が多く、子どもへの関わり方への悩みや医療機関の探した方、学校の先生とのやり取りについて話をしました。

今回はゼミの学生にもグループに入ってもらいました。
今西先生の講演や保護者の話はきっと勉強になったと思います。
また、今回もご協力くださったファシリテーターの先生方、本当にありがとうございました。
京都女子大学中井靖先生
理学療法士の先生(Zoom担当)
子どもプログラムも楽しい遊びをたくさん行いました。
以下、担当者からの報告です。
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今回は、8人の子ども達がハロハロに遊びにきてくれました。
いつもより少ない人数で、広いスペースでゆっくりと遊ぶことができました。

ボランティアのお姉さん達とおもちゃやカードゲームで遊んだ後、2つのグループにわかれてピンポン玉を使ったあそびを行いました。
小学校中・高学年のグループは難しい遊びにもチャレンジ!ピンポン玉をミニ担架(新聞紙と大きめのビニール袋で作ったもの)の上にのせてお姉さんやお友達と協力して運びました。「どうしたら落ちずに運べるかな?」とよく考えて取り組んでいました。


未就学・小学校低学年のグループはピンポン玉を床に投げて、ピンポン玉の動きを楽しみました。

どちらのグループも最後は「かみこっぷ ふうせんてっぽう」を作って的に向かって投げて遊びました。
かみこっぷには自分で絵を描いたり、シールを貼りました。
難しい部分はお姉さんに手伝ってもらいながら素敵な作品が出来ました。







作ったふうせんてっぽうは持って帰っていますのでお家でも遊んでみてくださいね。
楽しい時間はあっという間に過ぎて、最後はみんなで絵本をみてプログラム終了となりました。


また遊びにきてくださいね。お待ちしています。
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集団での遊びが苦手な子どももいますが、学生たちの声かけと応援で全員参加することができました。
できた時の嬉しそうな顔がとても素敵でした。
また継続的に参加していただくことで子ども同士の関わりが生まれ、声を掛け合う場面も見られました。
いつも子ども達のことを一番に考えて、楽しいプログラムを作成してくださる保育士の松浦智子先生、一緒に遊んでくれた学生の皆さん、本当にありがとうございました。
次回は5月を予定しています。
後日詳細をアップしますので、ご興味のある方は是非ご参加ください。
松井学洋
- 学校との情報共有
- DCDの子ども達が実質的に困り感を持ちやすいのは、主に学校生活です。
体育、図工、音楽が苦手で、本人の苦手意識も強くなります。
また、文字がマス目からはみ出てしまう、プリントがきれいに折れない、定規、コンパス、裁縫など道具を使った操作が難しい、昼休みのドッチボールや鬼ごっこに参加できず、教室で過ごしていることが多くなります。
本人のできることを増やすことも大切ですが、むしろ先生や友達に自分の「苦手」を理解してもらい、ヘルプが出せることの方が大切だと考えます。
また、学校の先生にDCDのことを伝えた方が支援は受けやすいです。
何が苦手で、どのように対応すると本人が助かるかが重要な情報です。
先生も初めてだと対応はわかりません。
また、伝え方も口頭より紙面の方が先生も理解しやすく、保護者も子どものことを客観的に見る機会になります。
より具体的に言うと、「DCDの説明」「療育内容・家庭での対応」「学校で配慮をお願いしたいこと」をA4用紙1~2枚にまとめるとわかりやすいです。
今回、小学校との情報共有に使用する配慮依頼テンプレート(Word)を作成しました。
学校の先生との情報共有に是非ご活用ください。
「小学校_配慮依頼テンプレート_松井学洋研究室」
改善点、ご意見とありましたら、是非ご連絡ください。
- DCDの子どもと家族の会
- 近年、極端に不器用な子ども達の存在がクローズアップされています。
発達性協調運動障害(DCD:Developmental Coordinate Disorder)と呼ばれる障害の概念です。
運動全般が苦手で幼児期から学童期にかけて以下のような特徴が見られます。
ブランコが乗れない。
ジャングルジムに登れない。
ボールを蹴ろうとするとこける。
ボタンを留められない。
ペットボトルのフタが開けられない。
縄跳びができない。
リズムに合わせて身体を動かせない。
〇や△などの単純な絵しか描けない。
文字を小さい枠にかけない。
定規で線を引けない。
リコーダーが苦手。
端と端を合わせて紙を折れない。
有病率は5~11歳の子どもで5~6%と報告されており、決して珍しい障害ではありません。
映画ハリーポッターで主役を演じたダニエル・ラドクリフさんも自身DCDであることを公表されています。
しかしながら、社会的認知はまだまだ低い状況です。就学前、学童期、思春期と運動面で特別な支援が必要な子ども達ですが、十分な理解が得られているとは言えません。
また、子どもことで悩まれている保護者もいらっしゃると思います。
実は、私もその保護者の1人です。
私の子どもも運動全般が苦手で、小さい頃からDCDの特徴が見られました。
そして、小学3年生の時に医療機関でDCDの診断を受けました。
本人は真面目で一所懸命に頑張っています。先生や親の指示に何とか応えようとします。
しかし、うまく出来ません。決して、やる気の問題ではないのです。
当事者になって、学校とのやりとりをどうするかや、本人への療育のあり方など、夫婦で悩むことがありましたが、身近に相談する人がいません。
このような場合、同じ境遇のご家族からお話を聞けると助かります。
私もDCDの家族会をネットで探したのですが、見当たりませんでした。
きっと同じように悩んでいる保護者はいらっしゃると思いますし、DCDの子どもと家族が交流できる場所があれば、子どもも家族も生きづらさ少しを減らすことができるのではないかと考えました。
DCD当事者の方、ご家族の方、興味を持たれている方、是非ご連絡ください。
ご連絡お待ちしております。

〒662-0827 兵庫県西宮市岡田山7‐54
関西学院大学教育学部
准教授 松井学洋
Tel: 0798-52-4416
Email: g-matsui★kwansei.ac.jp
※メールアドレスは@マークを★に変えてあります。
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